光あれ

モクジ








皆が君を悪く言うんだ。
僕が君を好きなのに。
君がどうしようもないろくでなしで、
君といると僕がダメになるって言うんだ。
忘れるのが僕のためだって言うんだ。
好きになったのが過ちだって。
世の中にある取り返しのつかない過ちのひとつが君なんだって。
君は僕のことなんかまるで気にかけたりしなかった。
僕がそっと預けた僕の心を、
子どもが玩具を扱うみたいに扱った。
残酷な子ども。
飽きて、壊して、すぐに捨ててしまうんだ。
それは僕一人じゃなくて誰でも同じだった。
君は、誰のハートにもおかまいなしだった。
君は本当に魅力的なのに、
どうして皆が君を悪く言うのか分からない。
僕はとても悲しくて、
怒ったり泣いたりしたけれど、
誰も聴く耳持たなかった。
僕は憐れまれた。
君は気にしなかったね。
でも僕はずっと苦しかった。
誰にも、君を悪く言わせたりしないんだ。
大人になって、強くなって、
君を守ってみせるって決めた。
誰にも、君を悪く言わせたりしない。




僕は大人になりたかった。
でも、大人になるためには
君を悪く言わなくては
ならなかった。




僕は君を悪く言った。
そうしたら、もう君のどこが
好きだったのか思い出せなくなってしまった。
僕は君を守りたかったのに、
何故君を失わなければならなかったんだろう?




僕は君のために泣いた。
君を裏切った自分の弱さのために泣いた。
取り戻せないもののために泣いた。
でももうこれきりにしなくては。
もう、仕方が無いことだから。
泣いている僕を君は笑ったね。
僕は君の笑顔が大好きだったから、
どんなに哀しくてもすぐに泣き止んだ。
僕が君にあげた僕は君が好きにしてかまわない。




さようなら。















モクジ
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