自分勝手でわがままで(日野独白)

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貴方は私にだけは気ままにふるまう。
自分勝手で、わがままで、
いつでも私を振り回す。
時折本当に腹が立つ。
貴方は周りにとても気を遣って、
他人にとても優しく在れるひとなのに。
私にだけは、傲慢な専制君主だ。

いつからか、私はそれが嬉しかった。
貴方の《特別》な存在のようで、
貴方に心を許されているのが嬉しかった。

私は貴方に夢中だから、
貴方が何をしても大抵は許してしまう。
・・・きっと、お見通しだね。
意地悪されても嬉しいなんて、
心の底からどうかしてる。

貴方がいつか、私以外のひとにも、
気安く接する日が来たなら、
私はとても残念に思うだろう。
同時にとても喜ぶだろう。
貴方が貴方であるだけで、
ひとは心引かれる筈だ。

貴方にいつか本当に好きなひとが出来たら、
私はきっと心が引きちぎられるように辛い。
でも、それを祝福できると思う。
貴方が本当の恋に落ちて
なりふりかまわず愛したなら。

いつだって、
自分勝手でわがままな貴方。
どうぞ勝手にしてください。
私も勝手に傍にいます。





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